マンションのリフォーム工事業者の選び方~木造一戸建てとの注意点

マンションと木造一戸建てのリフォーム工事の違いは、マンションのほうができる工事種類が少ないという違いだけです。後は一部、制限があるくらい。なので、マンション専門のリフォーム業者というのがあるわけじゃありません。

マンションだから木造一戸建てよりリフォーム工事費用が高くなるということもありません。

ただし、マンション特有の構造による制限、その制限内でどこまでできるか?という業者の腕の差は出ますね。

マンションのリフォーム業者選びで特に注意したいのは水回りです。階下は他人の家なのと、木造一戸建てより制限がきついので腕の差が出やすく、もし水漏れ事故を起こしたら非常に面倒だからです。

マンションのリフォームを依頼するべき工事業者

やはりマンションのリフォーム工事に慣れているのがベストです。

一番慣れている、かつ知識が深いのが大手のマンションデベロッパーです。最近はマンション管理会社もリフォームの仲介をしていることが増えました。マンション住人からリフォームをしたいけどどこに依頼したらいいのか?どこか紹介して欲しいという声が結構多いからです。

要はマンションに関わっているため、マンション特有の制限について理解しているため安心というわけです。

でも住宅会社(ハウスメーカー)と同じで価格が高いのが難点ですね。

ただマンションで注意しなければならないのは、ほとんど水回り。他は木造一戸建てのリフォームと変わりありませんし特別な技術が求められるわけではありません。内装全般は一緒です。

スケルトンにする、床材を変えるなどで防音効果が変わることがあるので、できればマンションでの施工経験があると素材選びのアドバイスも受けられてより失敗しません。マンションは意外な位置から他の部屋の音が振動で伝わって聞こえてくることがあるので、生活音が気になる人はこの点の対策工事をしたことがあるのかどうかも業者選びのポイントでしょう。

簡単に言うと、普通はマンションのリフォームに強いという業者を探す必要はありません。ですが、水回りや防音などはマンション実績を重視したいというわけです。

マンションでできないリフォーム工事内容

マンションは専有部分と共有部分に分かれます。リフォーム工事ができるのは専有部分のみです。

木造一戸建ての場合は100%自分のものなので自由ですが、マンションの場合は屋根、外壁、老化、ベランダなどは、マンション組合の議決で行う大規模修繕工事でしかリフォームできません。だから外観と自分の部屋を出た先は一切リフォームできません。

あと窓のサッシも変えられません。これも共有部分に当たるからです。

ですが部屋内部に関しては自由です。当然、トイレやお風呂の交換は可能ですし、和室を洋室にするなどもできます。

ただ、マンションの構造によって制限がいろいろあるため、木造一戸建てで可能なガラッと変えてしまう大規模ビフォア・アフターは難しいのです。

マンションの水回りリフォームは位置変更が困難

マンションのリフォームで一番制限があるのが水回りです。

お風呂、トイレ、洗面化粧台、キッチン。

これらをただ交換するだけなら問題ありません。

例えば、今あるキッチンの場所に、そのまま新しいシステムキッチンを備え付ける場合です。

でも、壁に面していたキッチンを対面式、アイランドキッチンなどにする場合は、キッチンの場所を大きく移動しないといけませんよね。

ここで問題となるのが給水排水配管の配置です。マンションの水道配管がどこを通っているかというと当然床なのですが、マンション構造上、配管位置に難が生じて無理な場合があります。

特に排水は傾斜が必要です。メインの排水配管につなげても傾斜がなければ水が流れていきません。お風呂の浴槽でも排水口に向かって微妙に傾斜が付いているから、栓を抜くだけで綺麗に水が抜けるのです。

キッチンやトイレ、お風呂などの排水量が多い水回りは、十分な傾斜を確保しないと水や固形物が溜まって悪臭の原因となります。

そのため、メインの排水配管までの距離、床下の構造物などの障害物などによっては、多少のキッチンの移動でも無理な場合があります。

もし仮に無理にやった場合、詰まったり悪臭が生じたり、配管工事が甘いと水漏れ事故に繋がります。

ちなみに、特に古いマンションは配管が階下の天井裏に通っていることがあります。この場合は水回り位置は全く動かせません。

マンションの水回り位置リフォーム工事は業者選びを慎重に

木造一戸建ての場合は、例えばトイレを新設するにしても、壁に排水管を付けて壁排水で実現したりどうにでもなります。

でもマンションの場合は与えられた環境内でしか不可能です。

もし水回りの位置変更を考えているなら、このマンション特有の制限下での工事に慣れている、制限下でも理想を実現してくれる腕がある業者を選びたいところです。

さすがにマンションのお風呂の位置を変えるリフォームは普通ありませんが、キッチン位置をアイランドキッチンなどに変えたいという要望は多くあります。

でもマンションの設計図・構造図・配管図を見ただけ難しい、無理という場合もありますし、床を剥がしてからちょっと無理があるかも……というパターンもあります。

これを安請け合いで「大丈夫ですよ」と工事をやってしまう業者だと後々にトラブルが起きる可能性があります。

仕上がり後の見た目は問題ありませんし、水は流れるしで良かった、と思いきや、後になって漏水や詰まりなどが起きる可能性があります。

特にマンションの水漏れ事故はリスクが高いです。階下に水が侵入して家電や布団や何かしらを汚したり壊したりすると損害賠償の話になります。

また、水回り位置を変えることで、階下に排水音が響くケースがあります。この当たりも考慮して検討しないと、階下からクレームに繋がることもあります。

明らかに業者の不手際と見られるケースでも、トラブルが起きた時にリフォーム業者が倒産してなくなっていたり、工事が原因ではないと突っぱねられるケースがあります。保険があってもやはり水漏れ事故を起こすとバツが悪くて住みづらくなるため、マンションでの特に位置変更を伴う水回り工事は業者選びを慎重にしたほうがいいでしょう。価格が安いだけで飛びつかないこと。

位置変更を伴う場合は、マンションでの施工実績があるのか確認したほうがいいですね。

5階くらいまでの低層・中層マンションは間取り変更ができないかも

木造一戸建ては部屋を増設したり壁を取っ払って広くしたりしますが、マンションは構造によってこれができません。

低層・中層(だいたい5階程度。まちまち)のマンションの場合は壁式構造のことがあります。壁式構造とは、壁自体で建物の強度を保っている仕組みです。この逆、ある程度の高さ以上になると柱で支えるラーメン構造になっています。

壁式構造の場合、部屋を区切っている壁も建物の構造体一部となっています。ですからこの壁を壊すことはできません。なのでこの場合、間取りを変えることはできません。どこの業者に頼んでもです。

マンションのリフォーム工事は水回り有無で判断

マンションだからといって特別な工事や技術が必要になるわけではありません。

古いマンションでない限りは、基本的に配電、配管がきっちり整備されて備わっていてパッケージ化されているので、基本的に難工事になるケースは少ないです。だから業者の腕の差も出にくいです。

ただ水回りに関しては、位置変更などを考えているならマンション施工実績がある業者を選びたいですね。

単純なお風呂の交換やシステムキッチンの入れ替えでも、古いものから最新のものに変える場合、前の配管工事状態によっては結構難しい工事になることもあります。

いざ外して壁を剥がしたら非常に面倒な状態になっていることがあります。水回りは無理な工事をしても、壁で塞いでしまえば良し悪しは分かりません。

でも無理な配管工事は、3年くらい経ったら水漏れなど問題が起きてくる可能性が高くなります。

特に工事費用を安くして見積もってくる業者の場合、手間をかけると損をするため、どうせ壁で見えなくなるといい加減な施工をするところもあります。

マンションの水漏れ事故は自分の部屋だけで済まないので、水回りリフォームを考えており、それなりの築年数が経っている部屋は価格だけで業者を選ばないようにしてほしいですね。